歯並びが悪い…今からでも大丈夫?大人の歯の矯正について
歯並びの乱れが、見た目だけでなく口腔、さらには身体の健康にも影響することが広く知られるようになり、歯並びを治したいという方が増えています。
ただ、「歯並びは子どもうち・若いうちにしか治せない」という誤った情報から、あるいは「装置が目立って仕事にも支障があるし」という不安から、受診さえできていない方が少なくないようです。
矯正治療は、顎の骨の状態にもよりますが、基本的に何歳からでも可能です。また、当院では目立たないマウスピース型の矯正装置「インビザライン」を導入しています。
歯並びが気になる方、インビザラインによる矯正治療にご興味がある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
やらなきゃよかった?矯正のデメリットやメリット
メリット
見た目のコンプレックスを解消できる
きれいな歯並びは、アメリカなどでは一種のステータスと考えられています。日本にもその考え方は広まってきており、これにより歯並びの乱れをコンプレックスにしている方が少なくありません。
矯正治療により、コンプレックスの解消を図り、さらにお口・身体の健康への好影響が期待できます。
磨きにくさが軽減され、虫歯・歯周病リスクが減る
歯並びがきれいになって初めて実感できることですが、デコボコや不正な傾きのない歯並びは歯磨きが簡単です。
食べ物が詰まることも少なくなり、お口を清潔に保てることから、虫歯・歯周病リスクが低減します。
磨き残しや口臭が改善する
磨き残しが減るということは、歯磨き後の食べ物のカス、プラークが減るということです。これにより、口臭が改善・予防できます。
全身の健康へつながる
「前歯で食べ物を噛み切り、奥歯ですり潰す」という歯本来の機能が取り戻せるため、消化がよくなり、胃腸の負担が軽減されます。また、栄養の吸収効率の向上も期待できます。
歯並びの改善が虫歯・歯周病の予防になることは前述した通りですが、これにより歯の寿命が延び、年齢を重ねてからも栄養のあるもの・好きなものをしっかり食べられることから、健康寿命の延伸にもつながります。
成長による制限を受けない
お子様の場合、まだ顎の成長に余地があり、そのために治療期間が長くなることがあります。
その点、大人は顎の成長が終了しているため、治療期間の見通しがつきやすくなります。
治療計画通りに進めることができる
保護者様のご意向が大きい小児矯正とは異なり、成人矯正は基本的に患者様ご自身の意志で、前向きに取り組んでいただけます。そのため、最初に立てた治療計画通りの方法で、かつ予定していた治療期間で終えられることが多くなります。
デメリット
種類によっては、治療期間の虫歯・歯周病リスクが上がる
ブラケットとワイヤーを使用するワイヤー矯正(マルチブラケット矯正)を使うケースなど、汚れが溜まりやすく・磨きづらいため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
種類によっては、食事が摂りづらい
ワイヤー矯正などの固定式の装置の場合、装置が食事の邪魔になったり、食べ物が装置に挟まったりということがあります。
歯茎が下がって見えることがある
ガタガタとした叢生を治療した場合など、歯がきれいに並んだ分、歯茎が下がったように見えることがあります。
コストがかかる
原則として自費診療となるため、費用は比較的高額になります。また、小児矯正のみで済んだ場合と比べると、やはり高額になります。
大人は何年かかる?矯正歯科治療にかかる期間
大人の矯正歯科治療に要する期間は、1~3年とやや幅があります。(前歯の部分矯正の場合は半年~1年ほど)
治療期間の長さが変わるお口の条件
まず歯並びの乱れの程度がひどければひどいほど、やはり治療期間は長くなります。次に治療への取り組み方も重要です。ワイヤー矯正における「顎間ゴム」を適切に使用しているか、マウスピース型矯正装置を正しい時間装着できているか(インビザラインの場合は1日20時間以上)といったことがポイントです。
また、矯正中に虫歯や歯周病になると、虫歯・歯周病治療を優先し、矯正の治療期間が長くなることがあります。
治療期間を短く終わらせる方法
歯科医師・歯科衛生士からの指導を守る
歯科医師から指導された矯正装置の管理・使用方法、装着時間は必ず守りましょう。
また、歯科衛生士からはブラッシングの指導がありますので、こちらもきちんと守り、虫歯や歯周病を予防しましょう。
ワイヤー矯正+インビザラインを併用する
複雑な歯の動かし方、長い距離の移動が必要な場合には、ワイヤー矯正で歯並びを大きく改善してから、インビザラインで仕上げるという方法で、治療期間の短縮が期待できます。
このように、ワイヤー矯正とインビザラインを組み合わせる治療を、ハイブリッド矯正と呼びます。
歯の矯正は、妊娠中~授乳中でもできる?
矯正治療中に妊娠するパターンはある
矯正治療中に妊娠するパターンは、実際のところ少なくありません。「矯正治療を続けられるの?」とご不安になる方がいますが、基本的に中断する必要はありません。
ただ、患者様の体調を考慮し、細かな治療方針を変更することはあります。妊娠が分かったときには、すぐにその旨をお伝えくださいますようお願いします。
妊娠が発覚してからの矯正治療はNG
歯科治療に使用する局所麻酔が、胎盤を介してお腹の赤ちゃんに届くことはありません。また歯科レントゲンも、赤ちゃんへの影響はないとされています。
ただ、「万が一…」というお母様・お父様の不要なご心配を回避するためにも、妊娠が発覚してから矯正治療はおすすめしません。
悪阻(つわり)が激しいときは無理のないケアを
悪阻がひどく歯を磨けない(歯ブラシなどの異物を口に入れるのが辛い)という場合には、こまめにうがいをしたり、液体歯磨きを使用するなどして、無理のない口腔ケアをしていきましょう。
なお、お子様用のヘッドの小さな歯ブラシだと磨けるということがあります。ぜひ一度お試しください。
出産後の治療再開は1か月後を目安に
歯科医院によって異なりますが、出産予定日の1ヵ月ほど前からは、治療を一時休止するケースが多くなります。といっても、装置の調整・交換を休止するということで、装置を使用しないということではありません。
そして、おおよそ出産後1ヵ月が経過した頃に、治療を再開します。
費用
当院で行う矯正歯科治療の料金
成人矯正 | 935,000円 |
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成人矯正(インビザライン) | 935,000円 |
部分矯正 | 220,000円 |
リテーナー(片顎) | 22,000円 |
リテーナー(上下顎) | 38,500円 |
医療費控除についてのご案内
生計をともにする家族が1年間に支払った医療費の合計が10万円を越える場合、確定申告にてその申請を行うことで、支払った税金の一部が還付される制度を「医療費控除制度」と呼びます。
小児矯正・成人矯正にかかった医療費も、歯科医師が医学的な見地からその必要性が認めれば、ほぼ問題なく医療費控除制度の対象となります。
ただし、完全な美容目的で行う矯正治療は、医療費控除制度の対象とならないため、ご注意ください。