マウスピース矯正「インビザライン」でも効果は出る？
「見た目がよい」ことがよく取り上げられるインビザラインは、「でもその代わり、歯がちゃんと動かないんじゃないかな？」という不安を抱かれがちです。しかし、適応の範囲内であり、正しく使用すれば、ワイヤー矯正と同等の効果が得られます。
また、インビザライン単独での理想的な治療が難しい場合でも、ワイヤー矯正と組み合わせたハイブリッド矯正であれば、適応の幅が拡がり、治療が可能になることがあります。
インビザラインで変化はいつから出る？
透明であり取り外しが可能なインビザラインは、歯面に装置を取り付けるワイヤー矯正と比べ、同じ距離を歯が動いたときの変化を実感しやすい装置と言えます。
それでは、インビザラインによる歯並びの変化は、具体的にいつ頃から実感できるのでしょうか。
1枚のマウスピースで動かせる量は少しずつ
インビザラインは、1～2週ごとにマウスピースを交換します。そしてこのマウスピース1つで、約0.25ミリ、歯を動かします。
1ヵ月で0.5～2ミリ、2ヵ月で1ミリ～4ミリという計算になります。2ミリ、4ミリというのは最大値ですので、このあたりではすべての方が効果を実感するのは困難です。
効果を実感できるのは約半年後から
平均して、治療開始から6ヵ月くらいが経過すれば、ほぼすべての患者様が「変わった」と治療の効果を実感されます。
インビザラインの効果が感じられないときにチェックすること
治療開始後、インビザラインの効果について不安に感じたときには、以下のようなポイントをチェックしましょう。
クリンチェックで治療後のシミュレーションを再確認する
インビザラインによる治療では、シミュレーションソフト「クリンチェック」を使用します。
治療前から治療開始後の経過、そして治療を終えた段階までの歯並びをシミュレーションし、3D画像で再現できます。
治療前の歯並びとの画像を比較すると、治療の早期であっても、違いが分かります。
アタッチメントが脱落していないか確認する
症例によっては、歯の表面に白いポチポチ（アタッチメント）を取り付けることがあります。稀に、このアタッチメントが脱落することがありますので、一度チェックしてみましょう。
脱落している、脱落したかもしれないというときには、すぐに治療を受けている歯科医院に連絡してください。
決められた装着時間を守る
インビザラインは、1日20時間以上の装着を守って、初めて計画通りの効果が得られます。
今一度、装着時間を確認しましょう。インビザラインを食事・歯磨きの直前に外し、食事・歯磨きを終えたらすぐに装着することを習慣化しておくと、20時間を下回るということはまずないでしょう。
なお食後の取り付けの前には、必ず歯を磨きましょう。
インビザラインで治療を成功させるポイント
一日の装着時間を守る
1日20時間以上の装着は必須です。これを守ることが難しいという場合には、インビザラインを選択することをおすすめしません。
マウスピースの取り替え期間を守る
マウスピースは、1～2週間ごとに交換します。1～2週間と幅があるのは、歯の動き方に個人差があるためです。詳細は歯科医師から指示がありますので、必ずそのタイミングに従いましょう。
セルフケアで虫歯・歯周病を予防する
虫歯や歯周病になってしまうと、矯正治療を中断することがあります。
歯科衛生士から指導されたセルフケアにしっかりと取り組み、虫歯や歯周病を予防しましょう。
インビザラインの違和感はいつまで？早く慣れるには
インビザラインも、歯に力をかける治療という意味では、ワイヤー矯正と変わりません。そのため、違和感、軽い痛みが生じることがあります。
この違和感・痛みのピークは、マウスピースを初めて装着した直後、交換した直後です。その後、症状はその日のうちから数日以内に治まります。
マウスピースの違和感を早くなくす方法
治療開始直後、もしくは交換直後に違和感や痛みがある場合には、適時外してください。外せば違和感・痛みは消失します。
ただし、その場合も1日20時間以上の装着時間は守りましょう。違和感・痛みが軽減すれば、徐々に装着時間を増やしていくことで、より計画通りに歯が動いてくれるようになります。
